ちぐさのぶあきです。昨日、「借金が分からない」というお話をしました。その補足説明です。
家計を考えてみてください。1ヶ月の収入が30万円。支出が30万円とします。一見、問題のないやりくりをしているように思います。
収入の中身は、給料が25万円で、毎月5万円の借金をしています。収入は、借金とあわせて30万円だとしたらどうでしょう。
30(収入)=25(給料)+5(借金)
支出のうち、生活費に当てているのが28万円。借金返済にあてているのが2万円です。
30(支出)=28(生活費)+2(返済)
5万円の借金をして、2万円を返済していますので、毎月3万円の借金を増やしながら生活をしていることになります。
5(借金)−2(返済)=3(借金)
さて、この家にどれだけの借金がたまっているか分かりますか?
答えはこれだけの情報では分かりません。
自治体が一般に示している情報はここまでです。これでは、あるとき大きな借金の返済に苦しむことになります。金利の問題もあります。
板橋区 平成17年度バランスシート(貸借対照表)

『板橋区のバランスシートと行政コスト計算書(平成17年度決算数値)』より
※赤い点線は筆者
このバランスシートを見ると、平成18年3月31日時点での借金の総額が分かります。
特別区債現在高として588億1,500万円です。
この特別区債は、家庭の借金に相当します。『区報いたばし』には、ここまでの情報が掲載されていました。しかし、支払わなくてはならないお金は他にもあります。
それが、「退職給与引当金」です。315億5,000万円とあります。
区の職員に支払う退職金です。これは、必ず支払いをしなくてはなりませんので、区の借金として考えて、準備をしておかなくてはなりません。
そうしますと、それらを合わせた負債の合計額は、
925億9,800万円ということになります。
こうした財務情報を意識しながら自治体経営に取り組まないと、借金が膨らんでしまったり、返済の準備ができずに結局、また借金をして返済にあてるということになってしまいます。
借金をすると、金利を支払わなくてはなりません。この金利も税金で当てがうことになります。安易な借金は、自治体経営の首を絞めることになりますので、状況を把握して将来を見通すことが求められます。
ご参考:
板橋区のバランスシートと行政コスト計算書 (PDF)
板橋が変わります!