2007年03月27日
板橋区 自治体経営・会計制度改革

自治体を運営していくことを、「自治体経営」と言って企業経営になぞらえて表現するようになっています。

自治体は、利益を生み出すことを目的としていないので違和感を覚える人もいると思います。しかし、「利益」を「住民満足」と置き換えると、とても似た活動をおこなっています。

経営の世界では、ヒト、モノ、カネ、情報(経営資源といいます)を上手に使って「利益」を生み出しています。自治体においても、この経営資源をしっかりとコントロールすることによって、「住民満足」を生み出すことになります。

イメージをつかむために、単純化した例を挙げてみます。

自治体経営資源

ヒト
職員、住民参加・・・
モノ:庁舎、学校、地域センター・・・
カネ:1,600億円(板橋区の一般会計予算規模)
情報:データベース、ノウハウ・・・


課題:子育て支援

今、子育てに悩むお母さんがたくさんいるとします。問題を解決するために、自治体経営資源の組み合わせを考えてみます。

A区

予算30億円を投じて、3億円の子育て支援施設を区内に10ヶ所建設しました。施設のランニングコストを毎年3億円投じて、専門のスタッフを雇い入れました。

イニシャルコスト:30億円 モノ(施設) 
ランニングコスト:3億円/毎年 ヒト(職員、専門スタッフ) 

これで、A区内で子育てに悩むお母さんの数が減少しました。


B区

子育て支援施設として、廃校や地域センターを利用します。使われていない家を借上げて、内装をして活用します。スタッフは職員だけではなくて、子育て経験のあるボランティアの参加もお願いします。

子育て情報を集めて、インターネットや冊子などに掲載してソフト面での支援を行います。

イニシャルコスト:3億円 モノ(既存施設の内装) 
ランニングコスト:3千万円/毎年 ヒト(職員、住民参加)、
           情報(地域のノウハウ、サーバ、冊子) 

注:イニシャルコスト(最初にかかる費用)
  ランニングコスト(運営していく上でかかる費用)

A区、B区ともにお母さんの悩みは減少しました。一面的には「住民満足」を達成しているので成功です。

しかし、A区は10倍のカネがかかっています。

カネには限界があります。A区は予算内で納まらなかったので実は、区債を発行してこの事業を推進していました。借金です。この借金は、今まさに子育て施設にいる子どもたちが、大人になってから返済をしなくてはなりません。

A区がおこなってきたことは、いわゆる「ハコもの行政」です。今、満足を享受していますが、将来にツケを回す手法です。借金の負担に耐えられなくなれば、企業も自治体も破たんします。

B区は逆に、今ある自治体の資源や知恵を使って効率的に、同様の満足を達成しています。

税収が限られ、多様なニーズに応えていくためにも、ムダ使いをしないで「住民満足」を生み出さなくてはなりません。自治体経営が求められているゆえんです。


板橋が変わります!
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